ヨーロピアンバーミーズの遺伝子検査についてや、猫種評議会での大切な話
2025年のEB(ヨーロピアンバーミーズ)ブリーダー年次会議&EBアワード発表会!
いつもはオンラインで真夜中に参加していますが、今回は現地でお昼に参加!それだけでなんだか嬉しいです。
『ブリードカウンシルミーティング』って何だ?!
すごく簡単にいうと、猫種ごとにブリーダーたちが集まって、その猫種のスタンダードや将来の方針などを話し合う会議です。
参加できるのは、その猫種の登録ブリーダーで一定の条件を満たしているCFA(猫の団体)のメンバーです。
『ブリーダーって猫を繁殖させて譲ってるだけ』と思われがちですが、
CFAのショーブリーダーさんたちは、猫種の健康と魅力を大切に受け継いでいきたいという思いを持った方が多いと感じます。
キャットショーに出すには、実はとても多くの時間と費用、そして深い愛情が必要です。“好き”だけでは続けられないのも現実です。
また、猫の福祉を考えた交配を心がけていて、「この猫種がもっともっと続いていくように」とみんなで協力しながら猫種を守っています。

さて、今回はどんなことを話し合ったのかというと・・・
スタンダードについて
猫種をブリードする上で「スタンダード(猫種基準)」という決まりがあります。
ヨーロピアンバーミーズだと、眼の色がイエローからゴールドという決まりもスタンダードのうちの1つです。
それらを学んで繁殖をするのですが、健康には問題がなくてもショーには出せないルールがあったりします。
ヨーロピアンバーミーズの場合、その項目はひとつだけですが、今後の方針についても話題に上がりました。
★ヨーロピアンバーミーズのスタンダードはこちらから★ Breed Standardというタグをクリックしてください。
少し前の話になりますが、皆さんもご存じの「ライラッククリーム」。
この名称は、2019年のショースタンダードから「ライラックトーティ」から「ライラッククリーム」へと変更されました。
ブリーダーたちの意見や提案を、ブリードカウンシルを通じてCFA理事会に届ける仕組みの中で、猫種の発展に応じて随時見直され、決定されていきます。

上がホリーさん、下がミントさんの登録証書。
2匹は同じ色ですが、ホリーさんはルールが変わる前に産まれているので登録されている名称が「ライラックトーティ」のままです。
遺伝子検査の取り組みについて
現在ヨーロピアンバーミーズのブリーダー間で推奨されている遺伝子検査。
・Burmese Hypokalemia
・GM2 Gangliosidosis in Burmese
・Burmese Head Defect
上記の3項目が現在推奨されている検査で、「検査しようね」という呼びかけや、新たに追加する項目が必要かどうか、という話し合いが行われました。
他には、血統管理だったり・・・知らないところで勝手に名義が使われていないかこまめにチェックしよう!というようなことや、
もっとフランクなところだと、『最近、どんな猫が増えた?』とか『あなたのところの猫はみんな元気?』とか。そういった情報共有が行われました。
ブリーダーは直接的な医療行為はできませんが、その猫種に関しては本当に深く理解しています。
特に大ベテランの方々は、長年ヨーロピアンバーミーズを見続けてきた経験から、血統や健康についての特徴についての知識も本当に豊富で、学ぶことがたくさんあります。

今回は、いつもお世話になっている方々だけでなく、他のEBブリーダーさんとも直接交流できたことが本当に嬉しかったです。
何度もアメリカに足を運び、キャットショーで顔を合わせ続けてきた結果、ようやく歓迎してもらえたような感覚もあって、「ああ、良かったな」と思える経験になりました。
EBアワード発表会
そして最後に、ヨーロピアンバーミーズのブリーダー同士で、この1年の頑張りを称え合う表彰があります。
今年はミントとシリウスが頑張ったので「おめでとー」と声をかけていただきました。

良かった良かった。ミントとシリウス、おめでとう!
「日本でとっても綺麗な猫を作ってるのよ!」と言ってもらえたよ~。
ヨーロピアンバーミーズを学ぶ旅も、残すところあと2回。
(「え、まだ2回もあるの?」と思われそうですが…あるんです!)
次回は、キャッテリーの猫ちゃんたちの様子をちょこっと挟みますが、良ければ旅の続きにどうぞお付き合いください。